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  • mocomimimi

BIWAKOビエンナーレ・搬入にいってきました。


作品の完成が搬入ぎりぎりまでかかったこともあり、ちゃんと設置できるのかドキドキだったのですが、本当にいろいろな方にご協力いただいて、無事搬入、設置できました。ありがとうございました。自分なりにいろいろと勉強になったと思うので書いておくことにします。

搬入は、前回に続き今回も、トータルアートサービスの樋口さんにお願いしました。まずまず、完成がギリギリだったので、最後に作品にかけたトップコートが少しまだ柔らかい状態、ずっと触ってると指の後がつくかも、というくらい、、いつもなら、プチプチでくるむのですがそれはビミョーに避けたい。薄紙を一枚間に挟もうか、迷ったところで樋口氏に相談、そこはやっぱり彫刻作品の運搬、設置のプロなので、すぐにお布団のように柔らかく作った薄紙をもってきてくださり、それにくるんで、段ボール箱へ。なるほどなるほど。 今回の展示会場は彦根城は西の丸、三重櫓の1階と、近江鉄道の鳥居本駅舎なのですが、彦根城、お城というのは絶対に攻め落とされてないけないわけで、、それはもう、上りにくくなっているのです。車は当然入れませんので作品はすべて手で持ち上げます。私の作品はそれほど重くないし、量もそこまで大量ではなかったので、市役所の方が応援に来てくださりそれほどたくさん往復せずに上げきることができましたが、過去にはかなりの物量を上まで上げた作家さんもいて、さぞや大変だったろうと。少しでもやってみると大変さが良くわかります。


ひとまず彦根城のほうは、割合イメージ通りにスムーズに設置完了、樋口氏のサービストークが炸裂しつつ、お昼休憩へ。(トータルアートサービスには、トークも含まれているのねと、勝手に納得)でも、後で思ったのですが、人を笑わせながら仕事を進められるってすごいこと。なんか楽しいなと思ってるうちに物ごとが進むってすごく幸せなことだと思うのです。やっぱり、国宝の中での設置なんてみんながちょっとは緊張したり、場合によってはピリピリするようなことなので、それをリラックスした感じにできるってすごい。


お昼の場所もなんだかさまよっているうちに、樋口氏独自の嗅覚によって導かれたお店へ。おかず盛りだくさんの和定食でしたが、一つ一つ丁寧な味付けで、作り手の心が伝わってくるようなお料理でした。食事って、単にカロリーを取るだけでない、精神的な満足と、エネルギーと、もちろん身体的な栄養バランスと、全部が満たされてこそじゃないかなと。なんて思ってたら名言が。「おいしいものをたべて、わらっていたらたいていのことはうまくいくよ」いやまだこの時点では、次の設置場所の作品がうまくハマるのか、不安なことだらけでしたけど。。


なぜって、展示場所である鳥居本駅は、国宝ではないけれど文化財指定になっていて、建物に傷をつけたりするようなことがあってはならないし、そのために事前に作品プランを提出するわけですが、なんと夏の暑さで私の頭がイカれてたせいで、作品のパーツの組み合わせを間違えてしまい、事前の申請プランと違う仕上がりになったものが1点あったのです。違う場所に違う形の作品を置くことに許可が出るのか、、そんな不安がじわじわと広がって、もしかして作品のサイズを間違えてるんじゃないか、とか、何かいろいろなことが気になってきていました。


でね、着いたら案の定、作品を座らせる梁の壁からの突き出し部分が思ってたより短いとか、首の部分のパーツが大きくて柱に当たっちゃうかもとか、追い打ちをかけるようなことが出てくるわけ。下見してるのになんでこういうことになるんだろう、と考えてみるに、

下見の段階ではまだ作品プランが全く決まっていない、したがってどこに着目しておけばよいか、とか、どこの寸法をしっかり見とかなきゃいけないか、というのがいまいちわかってないのが一つの原因かなと思い当たる。それと私の制作プロセスが、場をイメージしながら形やサイズを決めるのだけど、それは制作しながらだんだん決まってくるので、何か決まった型のようなものが無くて、ふんわりした感じで進めている、というのも要因になっているかもしれない。


ともあれ、展示しないと。

ということで、パーツを組み立て、予定の位置に置いてみる。サイズ感はいい。けど取付板の長さが長すぎる。自分では短すぎたかなと思っていたので、鋸を持っていない。出発時にちらりと頭をかすめたけど、まあダイジョブっしょ、ってなんで持ってこなかったんだ私!アホだな。。横から「初歩的なミスだね~」と笑いながら鋸。ハイ、次から頭をかすめたものは持ってきます。じつはさっきの彦根でも、サイズ違いの2種類のボルトを使ったくせになぜか六角レンチ片方しか持ってなかった、、はい、次からレンチもセットで持ってきます!

さて実際のセッティング。板につけた作品を針金で板ごと梁に括り付ける。作品を片手で抑えながらもう一方の手で針金を巻く、のが意外に難しい。巻けるけど締めれない。。またまた樋口プロに代わっていただく。

はあなるほど、締め元はお客さんから見えない位置にするのね。(「基本です」という声が聞こえるようだわ。)

後で考えたら、ゆるくても一旦巻いて仮止めをして、それから本締めすればよかったんだな、と気づく。目線より上のほうに展示するって今まであまりなかったので、ま、経験値が上がったということで。ある程度考え方としては間違ってないけどなんか詰めができてないなと。


設置途中で彦根市長さんからのインタビューがあるとのことで、一旦彦根城に移動。こちらもしゃべりは超ド素人のしどろもどろの私を、市長さんがうまくフォローしつつ進めてくださる。YouTubeにアップされるとのこと、彦根市とBIWAKOビエンナーレの宣伝につながると良いな。

というわけでインタビューを終え、鳥居本駅に再び戻ると、設置の続きをすっかり終えて、駅でたそがれる樋口プロ。ありがとうございます!どうやら我々がインタビューに向かった後すぐに終わったそうな。(私が足引っ張とったんかい!?)

設置の終わった作品を見つつ話していたら駅に灯りが点って作品たちもいい雰囲気に。

おいしいものをたべて、笑ったらいいんです。本当にそう思えた瞬間でした。




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